バイロンが登場する映画 ゴシック Gothic
Lady Caroline キャスト
監督: Ken Russell ケン・ラッセル
製作: Penny Corke ペニー・コーク
製作総指揮: Al Clark アル・クラーク
Robert Devereux ロバート・デュヴルー
脚本: Stephen Volk スティーブン・ヴォルク
撮影: Mike Southon マイク・サウソン
音楽: Thomas Dolby トーマス・ドルビー
美術: Christopher Hobbs クリストファー・ホッブズ
編集: Michael Bradsell マイケル・ブラッドセル
衣装(デザイン): Victoria Rusell
字幕: 岡枝慎二
キャスト
・Gabriel Byrne .... Byron
・Julian Sands .... Shelley
・Natasha Richardson .... Mary Shelley
・Myriam Cyr .... Claire (バイロンの恋人)
・Timothy Spall .... Polidori (バイロンの主治医・後に作家に)
・Alec Mango .... Murray
・Andreas Wisniewski .... Fletcher
・Dexter Fletcher .... Rushton
・Pascal King .... Justine
・Ken Russell .... (旅行者役でカメラ出演)
(1986年 イギリス)
ゴシック(ゴチック) Gothic とはヨーロッパ中世の美術様式
12 世紀中期に北フランスで起こり、それから 16 世紀初頭にかけて西ヨーロッパ一帯に広がった。ゴシック(ゴチック)建築はパリのノートルダム寺院やミラノ大聖堂などの聖堂建築によって代表されるもので、広い窓をとり、高い尖塔や尖頭アーチなどの垂直線から生じる強い上昇効果を特徴としている。 18 世紀末には、啓蒙運動の合理的な思想と伝統的宗教や迷信といった超自然的な思想が矛盾しあう社会情勢の中、イギリスでゴシック小説が流行する。中世ゴシック建築の古城などを背景とし、殺人・幽霊・分身などの怪奇・超自然を主題とするゴシック小説(gothic fiction)は、現代ミステリー小説の先駆的存在である。
映画のストーリー
1816年6月16日、スイス。バイロン卿(ガブリエル・バーン)の住むディオダディの館。そこへ詩人のシェリー(ジュリアン・サンズ)とその愛人メアリー(ナターシャ・リチャードソン)、彼女の義妹クレア(ミリアム・シル)が訪ねて来る。
その夜、屋敷の侍医であるポリドリ(ティモシー・スポール)とともに、ディナー・パーティーがもたれた。その時、皆で怪談を作る話が持ち上がるが、バイロンは本物の幽霊を創造しようと言い出す。修道土の頭蓋骨を囲んで、五人は悪魔の儀式を行う。
突然、雷鳴がとどろき、皆それぞれの思惑を含んだ幻想の世界に入ってゆく。
メアリーはシェリーに抱かれたい願望を持ち、シェリーはクレアに目をつけていた。クレアはバイロンにつきまとい、ポリドリはバイロンを思い続けている。殊にメアリーは自分の創造した魔物から逃れられなくなり、自分の未来の子供の不幸を見る。
シェリーがメアリーを抱くのとともに幻想は終りを告げ、明るい朝がやって来る。
メアリーはこのとき、後に書籍「フランケンシュタイン」として世に出る物語を思いつく。