人は、どのようにして『モノ』を買うのか?その時の心理状態を見てみましょう。
そこには、購買心理の7段階と呼ばれるものがあります。その購買心理の7段階とは・・・
@ 注意 ⇒ A 興味 ⇒ B 連想 ⇒ C 欲望 ⇒ D 比較 ⇒ E 確信 ⇒ F 決断 という7つの段階を踏んで購買を決断すると云われています。この購買心理の7段階は、広告マーケティングでは必須のものであり、ウェブの世界でも同様に、特にタイトルを作る際には、重要な法則です。
【第1段階 注意】
『注意』というのはボクシングでいうフックです。ストレートパンチではありません。
もう少し分かりやすく言うと、賃貸物件を探していたときに、とってもいい物件がインターネット上にありました。
そこで、問合せをしてみると、なんと、その目当ての物件は、一足違いで、なくなったと言うことです。すごく、早く、問合せしたはずなのに。そのかわり、他の条件の近いものならありますよと言われた。
実は、これは問合せがくるように仕掛けられた『フック』と呼ばれるものだったのです。
即ち『注意』というのは、目に留まり注意を向けさせるもので、広告では、最も重要なものです。
【第2段階 興味】
『注意』の次にくるのは『興味』です。
まず、聞く耳をもってもらうことが大切で「ん?それはどういう事?」と気になる質問を投げかけます。
これもいわゆる『フック』の一種で、興味を少しでも持ってもらわない限り聞きたいとは思わないし、頭ごなしに断られる事がほとんどです。
『興味』とは、関心を持たせ、「これ、いいな」と思わせることです。
『第3段階 連想』
『興味』の次にくるものは『連想』です。
それを使っているところを想像し、楽しさや快適さなど効用をイメージさせます。
『連想』とは、商品を活用している自分を想像させることです。そして、この『連想』をさせることによって人は『欲望』というプロセスに入ります。
『第4段階 欲望』
『連想』をさせることによって人は『欲望』というプロセスに入ります。
人間が持つあらゆる欲をさすわけですが、お金持ちになりたい、自由になりたい、健康でありたい、美味しいものを食べたいと数限りなく欲があります。そして、ある商品やサービスを目の前にして欲しいと思った時、人は
これを手に入れたらこうなるかも! (快楽)
これを手にしなかったらこうなっちゃうかも! (苦痛)
という状況を頭の中でイメージします。つまり、手に入れたら『快楽』、諦めたら『苦痛』を考えてしまいます。
『第5段階 比較』
『欲望』だけでは、人は単純に『購入』という決断を行いません。
他との『比較』をすることで納得をしようとします。接客で、あなたの欲しいものより極端に高額なものを見せられたり、逆に安価なものを見せられたり、その商品の優位性をアピールしてきます。
『第6段階 確信』
『比較』をすることで、その商品の良さを認識しました。
そして、次に、その商品に対する安心感や信頼感を得ることで、その商品の良さが確信に変わっていきます。
『第7段階 決断』
『確信』を得ても支払いという関門が残っています。支払いに対する躊躇に、金利なし・分割・ボーナス一括・クレジットといった手段で最後の関門を越え、購入の決断に結び付けます。
購買心理の7段階について説明しましたが、広告ではタイトルがとても大切となります。
購買の第1段階をクリアしないことには、何も進みません。特にウェブなどのオンラインでは、消費者が最初に目にするのはタイトルです。メルマガでは広告本文を読者が読む読まないは、タイトルの影響が、ほとんどであるとも言われています。
では、どのような広告タイトルにしたら良いのでしょうか?
●広告タイトルは『注意』と『興味』の2要素が肝心です。
●また、オンライン広告のタイトルは『目立つこと』が命です。
どんな優れた内容の本文でも、タイトルにインパクトがないと見てもらえません。
タイトルはオンライン広告では最重要事項の1つです。
見込み客は「広告タイトル」に目が留まって、はじめて本文を読みます。
例えば道を歩いていて、人が倒れていた。ビックリして目が点になりますね。これが「タイトル」のコツです。
目が・・・止まる。これが集客できる「タイトル」です。タイトルは「ナンダ?」って思わせることです。
これを『フック』といいます。
タイトルの役目は「目を点にさせる」「目を止めさせる」ことです。ただし「告知内容との整合性」を前提としなくてはなりません。『 Re:お世話になっています 』や『 緊急重要連絡 』などのタイトルなどが流行りましたが、結果的に人を騙すことになってしまいがちですので、あまり好ましくありません。
また、広告タイトルの作成テクニックは画一的のものではありません。時に応じて相対的なものですので、柔軟に思考していかなくてはなりません。
色彩を例に挙げますと、一般に赤色とか黄色は目立つ色です。しかしそれは、一般に赤色と黄色という原色が周囲に少ないからこそ目立っているのです。皆が赤いブレザーコートを着ている集団に赤色の上着を着ていってもさっぱり目立ちません。むしろ、一般にはノーマルで目立たないはずの紺色の上着の方が目立ちますよね。
『他とは違う』 『意外性』ということがキーポイントです。
●『ビジネス宣伝自体をタイトルにしない』
これも、重要なテクニックです。「今世紀最大…」「最高のプラン…」「凄い商品…」「トップポジション…」「絶対に…」などの「これでもか!」という強烈な言葉でも、現在『ありふれていれば』逆にインパクトがなくなってしまいます。
ただ、コピー表示については表示法という法律があり、あまり虚偽な表現は法律違反(公正取引委員会)になりますので注意が必要です。(特に効用・機能に関することとか、事実無根であるとか)
そこで「感情をちょっとくすぐる言葉」感情言語というものが存在します。
人は買い物をするとき、理性で考えているようで、実は、感情で買うか買わないかを決めているとも云われています。
●感情をくすぐる感情言語
「無料」「発覚」「極秘」「速報」「特報」「号外」「封印」「奇跡」「暴露」「告白」「緊急」「ついに」「禁断」「一挙公開」「最新情報」「超絶」「秘密」「マル秘」「裏ワザ」「発見」「〜は〜だった」「○○○とは?」「次世代の」「謎」「衝撃」「秘密」「秘法」「門外不出」「秘伝」「魔法」「禁断の」「ノウハウ」「○○の法則」
「アレ」「コレ」「バッチリ」「ズバリ」「ぴったり」「ピチピチ」「メキメキ」「ピカピカ」「コツコツ」「スッキリ」「モリモリ」「ラクラク」「ガッポリ」「ホクホク」「バンバン」「ガンガン」「ザクザク」「バーン」「ドンドン」「ドーンと」「ジャンジャン」「バリバリ」 ・・・etc
「タイトル」は「本文との相関」が必要ですが、顧客心理を突いて、エモーショナルで目立つことが大切です。但し、表示法に注意して、虚偽にならないように。
満員電車に揺られての通勤はなかなか厳しいものですが、週刊誌の下げ釣り広告で「広告タイトル」の勉強をしてみるのも面白いものです。
広告タイトルの唯一の目的は『広告本文を読んでもらうこと』ですが、週刊誌の広告は「衝動買いしてもらうこと」です。コピーライトの『フック』のコツがつかめるかもしれません…。
「S議員の夜な夜な交遊録」
「なんだこれは! 日比谷公園の怪」
「D女史が国会で追及されないほんとうのワケ」
「日本がハイパーインフレになる、これだけの理由」
サブタイトルなども巧みに用いて、衝動買いにスライディングさせる週刊誌の熾烈な販売合戦の広告のキャッチコピー技法はとても参考になります。
ただ、週刊誌のコピーは、表示法に触れているものもあります。物品販売に使う場合は注意してください。
● 本文構成
いままでの、いろいろな広告手法の各論を本文にどう盛り込み、配置していくのか、という基礎的考え方です。
<起・承・束・結>
起承転結の誤記ではありません。「起・承・束・結」 です。
一般に小説などの文章は「起承転結」を踏まえることが常道となりますが、ことダイレクト・レスポンス広告に関しての文章構成の定石は、「起承束結」が良いとされています。
起承転結に関しましては、いまさら述べる必要はないと思いますが、 「転」にかわり「束」、すなわち、「(話を)まとめ」て解決策を提示して、広告目的(結論)にスライディングさせるわけです。
「束」には「転」の要素も含みますが、この「束」の主意が「絞込み」となります。
(余談 :「起・承・束・結」は、幼児教育学での作文法でもあります)
この「起承束結」を、より具体的にした広告文作成の公式・法則が、PASONAの法則です。
● PASONAの法則 >>>